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AFX 「Chosen Lords」

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2枚組み大作「Drukqs」をリリース後、もう音源は発表しないという事になっていたはずでしたが、最近になり過去のレアトラックの焼き直しを集めたコンピレーションを発売してみたり、何かと活動が目立ち始めたAphex TwinことRichard D James。前作から5年、ここに来てようやく新作らしいものをリリースしてくれましたが、その内訳は以前にアナログのみで発売されていたシングルの中から、リチャード自身がベストトラックをセレクトし編集した作品でございました。

元々、天才肌であるこのお方、過去に発表してきたどの作品にも、アルバムに一貫したテーマ性など無いのですが、今作も無機質で複雑に絡み合う電子音、狂ったようにリズムを刻みつけるブロークンビーツが並びます。早速冒頭の曲"Fenix Funk 5"では彼の得意技が早くもお出迎え、前作「Drukqs」では何か言い知れぬ寂しさ、そのあまりにミニマリズム溢れる作風にどうしても親しみ難い要素を感じていましたが、この曲で聴ける変速的なリズムと美しい電子音のハーモニー、やはりリチャードの仕事は常人離れしています。M3."Pitcard"一つを取っても、同業のトラックメイカーを圧倒する存在感を感じてしまいます。初期の作品が好きな人に、Aphex Twinの入門にも良いかも知れません。

<レビュー後記>
サマソニにも出演する65daysofstatic、彼らの音楽性を例える時に引き合いに出されるAphex Twin、旬なところなのでちょっと取り上げてみました。

by 35624 | 2006-04-23 23:38 | 音楽  

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